【思い出の受験生シリーズ】統合失調症と向き合い、公務員試験を突破した彼の軌跡

今日は、障がい者枠に関する思い出に残っている話をしてみたいと思います。
彼の場合は、障がい者でもあり、氷河期世代にも該当していたので、最終的には氷河期枠でも合格を果たしました。しかも、とても難関でした。
目次
彼の印象
最初に来たときは、第一印象として、教室に入った瞬間に暗い雰囲気で「ああ、病気を患っているな」というのが一瞬で分かるくらいでした。
おそらく、今までの面接試験では第一印象で難しかったのではないでしょうか。
ただ、彼は頭がとても良くて、1次試験までは高得点でバンバン合格できるレベルでした。
しかし、面接試験になるとどうしても落とされてしまう。そのような状態でした。
取り組んだこと
①印象面の改善
まず取り組んだのは、印象面の改善でした。
少し時間はかかりましたが、教室に入った瞬間の違和感をなくすことに成功しました。
劇的に印象が良くなったわけではありませんが、普通の方と同じくらいの印象にはなったと思います。
彼は統合失調症を患っていましたが、当時はあまり症状が出ていないようでした。
②逆シャドーイング
次に取り組んだのが、質問に対して話しすぎてしまうという問題です。
本人も、話しているうちに自分が何を言っているのか分からなくなるほどでした。
そこで、まず取り入れたのが「逆シャドーイング」です。
彼が話した内容を、私が「こう話すべきだ」という形でまとめ直し、ポイントを掴んでもらう練習をしました。
これにも結構時間がかかりましたが、最終的には基本的なことができるようになりました。
③質問リストの作成と模擬面接
次の課題は、想定していない質問に対して適切に答えられないこと、また、的外れな話をしてしまったり、答えに自信がなくて長く話しすぎてしまったりすることでした。
これについては、過去に受験した自治体等の質問リストを集めて、質問ベースで模擬面接をバンバン実施しました。
もちろん、その都度逆シャドーイングも行い、「私だったらこう答えるよ」という形でフィードバックを重ねました。
試験の結果
初めの試験では、いい結果が出せませんでした。
成績開示をしてみると、あと一人という結果でした。
正直、落ちたことで彼は諦めてしまうのかなと思っていましたが、 「面接は練習すれば上がるんだ」ということを実感し、翌年、再挑戦することにしました。
翌年は、すべての試験に合格しました。
国家系の氷河期枠にも受かり、内定も取りました。
その他、いろいろなところにも合格し、最終的には地元の自治体を選んで進んでいきました。
まとめ
障がい者枠の方も、面接には時間がかかるかもしれませんが、しっかりと対策をすれば必ず成果は出ます。
障がいがあるからといって諦めず、しっかりと対策を積み重ねてください。
それでは、障がい者枠に関する話はこの辺で終わりにしたいと思います。
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