やる気低下を乗り越えるには?―試験直前期のモチベーション対策

大学の夏休みが明けると、学生の皆さんから「やる気が出ません」「モチベーションが下がっています」という声を多くいただきます。気候の変化もあり、気持ちの切り替えが難しい時期ですよね。
今回は、そんな時期をどう乗り越えるかについて、講師からのアドバイスを紹介します。
目次
やる気が出ないときは「数的だけ」でも続ける
まず大事なのは、「完全に止めない」ことです。
やる気が出ないときでも、惰性で構いません。ほんの少し、数的だけでもいいので勉強を続けてください。
なぜなら、勉強は運動と同じで、感覚が鈍ると取り戻すのに時間がかかるからです。
ある学生は大学の後期試験で2週間勉強を休んだところ、もとの点数に戻すのに1か月かかったそうです。
ですから、「だらだらでいい」「短時間でもいい」ので、毎日少しずつ続けることが大切です。
疲れているときは「勇気を持って休む」
やる気が出ない理由の一つに「疲れ切っている」ことがあります。
そういうときは、無理せず休みましょう。試験が近いと「休むのが怖い」と感じるかもしれませんが、疲れたままでは効率が落ち、波のある勉強になってしまいます。
波ができると「昨日やってない」「今日はやらなきゃ」と焦りが生まれ、メンタルも不安定に。結果的に体調を崩すことにもつながります。
きちんと休んでリフレッシュすることも、立派な受験対策の一つです。
モチベーションを上げたいときは「現場を見に行く」
気持ちが沈んでいるときは、将来の自分をイメージすることが効果的です。
たとえば警察志望なら警視庁の展望台から街を眺めてみたり、消防志望なら消防署を訪ねてみたり。現場の空気を感じると、「自分もここで働きたい」という実感が湧いてきます。
また、経済的な視点で考えるのもおすすめです。
もし1年浪人すれば、初任給の300〜400万円でなく、最終的な退職時の年収(1000万円前後)が1年分少なくなる計算です。
「今の1年」が将来に大きく影響する―それを意識するだけでも、気持ちは変わるはずです。
ネガティブではなく「ポジティブな未来」を思い描く
試験直前期には、「落ちたらどうしよう」と悪いイメージにとらわれがちです。
でも、意識的に「受かったとき」のことを考えましょう。
合格した自分、喜ぶ両親や祖父母の顔を思い浮かべることで、自然と前向きな気持ちが湧いてきます。
集中力が切れたら「科目」や「場所」を変える
集中力が続かないときは、勉強法を変えてみましょう。
1時間同じ科目を続けるのではなく、15〜30分単位で切り替えるとリズムが生まれます。
また、ずっと家で勉強しているなら、カフェなど少しざわついた場所に出てみるのも効果的です。
本試験会場も静かではないので、多少のノイズの中で集中する練習にもなります。
長丁場を乗り切るために
公務員試験の勉強はマラソンのようなものです。
3月から始めた方は、すでに半年以上頑張ってきました。疲れを感じるのは当然です。
でも、100の道のりのうち、今はすでに95まで来ています。あと少し。
ここを乗り越えれば、残りの人生50年が大きく変わります。