2025.09.19
公務員試験
発達障害・グレーゾーンの方へ ― 面接対策のポイント
公務員試験の面接シーズンに入り、市役所や新方式の試験が進んでいます。
これからは障害者枠の面接も始まりますね。
今回は、発達障害やグレーゾーン、精神障害を持つ方の面接について、これまで多くの受験生を指導してきた経験からお話ししたいと思います。
「変わる」より「特性を活かす」
発達障害やグレーゾーンの方には、人によって本当にさまざまな特徴があります。
共通して言えるのは、「無理に変えようとしても、なかなか変わらない」ということです。
私自身も、以前は「直していこう」という思いで一生懸命指導したことがありますが、最終的に元に戻ってしまうことがありました。その経験から「今の特性をそのまま受け止めながら、できることを増やしていく」ほうが良いと考えるようになりました。
指導で大切なのは「否定しないこと」
一般の面接練習のように「ここがダメ」「あれもダメ」と繰り返し否定してしまうと、本人は萎縮してしまいます。しかも「何がダメなのか分からない」ことが多いため、自己肯定感を大きく下げてしまうのです。
ですから、障害や特性に理解がある人が、安心できる雰囲気の中でサポートすることがとても大切です。
よくあるつまずきと工夫
入退室の違和感
表情が乏しく無表情のまま入ると、面接官に怖い印象を与えてしまいます。
基本の動作や視線を意識するだけで、印象は大きく変わります。
相手の気持ちが分からない
「この言葉を聞いて相手はどう思う?」と聞かれても、「分からない」と答える方が少なくありません。これは責めるのではなく、「こう言われるとこう感じるんだよ」と具体的に伝えて、知識として学んでいくことが大切です。
突然の質問に弱い
予想外の質問に対応できない場合も多いです。たくさんの質問パターンを練習し、「この質問にはこう答える」という引き出しを増やしていきましょう。
話が長くなる
思いついたことをそのまま話してしまい、結論が分かりづらくなることがあります。
「まず結論を言ってから理由を伝える」など、構成の型を覚えると安心です。
信頼できる環境で、少しずつ前進を
発達障害やグレーゾーンの特徴は、誰にでもある要素が少し強く出ているだけです。
ただ、それに気づかず面接で失敗してしまうと、本人もご家族も大きな不安を感じてしまいます。
面接練習は「回数」より「質」が大切です。そして、信頼できる指導者と一緒に取り組むことで、少しずつ成長していけます。
まずはご相談ください
「どうしてもうまくいかない」
「何を練習したらいいのか分からない」
そう感じている方は、一度キャリサポにご相談ください。
これから障害者枠の面接がピークを迎えます。ご本人もご家族も、一人で悩まずに一緒に対策していきましょう。
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