面接と筆記、どっちが重要か
今回は公務員試験の筆記と面接、どっちが大事かということをお話ししていきたいと思います。
まず、結論から言うと、筆記試験と面接のどちらも重要であると言えますが、近年の傾向を考えると、面接が特に重要になっていると感じています。
目次
面接の重要性の増加
昔の公務員試験においては、一次ペーパーに受かるとほぼ万歳状態でした。しかし、平成17年から国の人物試験研究会が、面接についてしっかり考え、コンピテンシー面接を導入しました。コンピテンシー面接というのは、例えば二人の同じ経歴を持つ人物がいたとして、一人は結果を出し、もう一人は結果を出さないという状況に焦点を当てたものです。この考え方はイギリスの外務省が発祥で、結果を出す人物の属性を調べ、そこに近い人物を選ぶという考え方です。この変化から、面接の重要性が急増しました。
さらに、最近の一次試験のボーダー点の下落もあり、最終内定を取るためには面接が非常に重要だと感じています。特別区で言うと、択一80点満点の37点、都庁で言えば40点満点の昨年度は17点がボーダーでした。
このように、公務員試験における面接の重要性は年々高まっており、これからの受験生にとっては、面接対策をしっかりと行う必要があります。
筆記試験の重要性と戦略
面接の重要性は増加しましたが、もちろん筆記試験に合格しなければ、面接に進むことができません。つまり、筆記試験は最初の関門とも言えるわけです。そこで、公務員試験を受ける上で重要なのは「勝ちに行く」ではなく、「負けないようにする」という考え方です。
たとえペーパーで満点を取ったとしても、面接や論文で一発アウトになることは珍しくありません。この点を理解した上で、最低限の足切り点に到達するための策を練る必要があります。
極端な例を挙げると、特別区の試験で76点を取った非常に優秀な学生でさえ、教養論文で足切られたケースがあります。公務員試験では足切りをされないように対策をすることが重要だということです。つまり、筆記の重要性を理解し、ボーダーを超えた上でできるだけ点数を稼ぐ戦略が求められます。
試験の特性
公務員試験には多岐にわたる分野と難易度がありますが、戦略的なアプローチが必要です。
国家総合職:法律職や経済職など、非常に難易度が高いものもあります。択一問題では出やすい論点(A論点)、4-5年に一度出るような論点(B論点)、10年に一度出るような論点(C論点)を意識して対策するとよいでしょう。
都庁・特別区:初戦として簡単な問題が出ることが多いので、基本をしっかり押さえておくことが重要です。過去問をしっかりと解くことで、1次で落ちることは避けられるでしょう。
県庁:国や都庁・特別区の対策を行えば基本的に合格点は取れると言えます。経済系を重点的にやってください。
今は昔ほど細かいところまできっちりやる時代ではなく、勉強はほどほどに、出やすいところを中心に対策するのが良いとされています。この各試験の特性を理解し、ペーパーの超え方を戦略的に考えることが重要です。
面接における「経験」の重要性
面接で話す内容は、自身の経験に基づくものがほとんどです。コロナ禍の中で経験を積むのが難しかった時期もあったかもしれませんが、これからはどんどん積極的に経験を積んでいくことが求められます。
サークル、アルバイト、ゼミナールなど学生生活の中での経験はもちろん、公務員志望者としてボランティアに取り組むことも重要でしょう。面接で「ボランティアしたことありますか?」と問われた時、堂々と「あります」と答えることができるように、3年の夏までに経験を積んでおくと良いでしょう。
面接対策は人それぞれ
面接対策の方法は、人によって異なります。一方で何も対策しないで受かる人もいれば、148回の模擬面接を経てようやく合格する人もいます。
吃音などの問題がある方や、質問された際に上手く答えられない方などは、特に練習が必要でしょう。残念ながら、面接をなめている学生が、落ちて初めてその重要性に気づくこともあるのが現実です。
結論:面接と筆記、両方が重要
最後に、面接とペーパーのどちらが重要かという問いに対する答えは、「両方重要」です。特に足切りに引っかからないよう、どちらの対策もしっかりと行うべきです。
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【公務員志望必見】面接と筆記、どっちを頑張ればいい?