2026.01.26
公務員試験

【解説】改正給与法成立で公務員の給与はどう変わるのか

本日は、2025年12月16日に成立した改正給与法について解説します。
結論から言うと、公務員の給与は引き上げられます

改正給与法のポイント

今回の改正給与法は、12月16日の国会本会議で与党多数により可決・成立しました。主な内容は次のとおりです。

・平均で3.62%の給与引き上げ
・月額で平均1万510円の増額
・ボーナスは0.05か月分増加し、年間4.65か月分

これにより、国家公務員の平均給与は年額714万3,000円(前年差約26万3,000円増)となり、給与の引き上げは4年連続です。

正直な感想:もっと上げてもいい

これはあくまで個人の一意見ですが、正直に言えば「もっと思い切って上げればいいのに」と思っています。
現場を見ている立場として断言しますが、今の公務員は本当によく働いています

昔は「公務員は楽で高給」といったイメージもありましたが、時代は完全に変わりました。
私たちの教え子たちを見ていても、優秀で、責任感があり、相当な業務量をこなしています。

優秀層は、すでに民間に流れている

特に問題なのは、優秀層の流出です。
民間企業の給与水準はここ数年で急激に上がっています。
極端な例ですが、知人のお子さんは、

・国家総合職に一桁順位で合格
・それでも民間企業に進路変更
・理由は「新卒で月給100万円を超える提示」

こうなると、正直、国家総合職を選ばないのも無理はありません。

将来、日本を引っ張っていく立場になる人材ほど、今の給与水準では見合っていない
これは強く感じます。

「財政赤字なのに給与を上げるのか?」という批判について

よく聞かれるのがこの意見です。

 「財政赤字なのに、公務員の給料を上げるのはおかしい」

しかし、これは大きな誤解です。

公務員の給与は税金のおこぼれではなく、労働の対価です。
試験を突破し、責任ある業務を担っている人間に対する正当な報酬です。
「税金を払っているから自分のほうが偉い」という理屈はまったく成り立ちません。

財政とMMT(現代貨幣理論)について少しだけ

ここで少し経済の話をします。
最近注目されているのがMMT(現代貨幣理論)です。
簡単に言うと、

・自国通貨を発行できる国家は
・自国通貨建て国債でデフォルトしない
・問題になるのは「財政赤字」ではなく
過度なインフレ

という考え方です。

この理論を提唱しているステファニー・ケルトン教授は「日本こそがMMTの実例だ」と述べています。
実際、日本は長年デフレに苦しみ、その結果、

・GDP順位は世界4位に後退
・賃金水準も国際的に見て低下
・円安により「日本が安い国」になっている

という状況にあります。

結論:経済を冷やす選択だけは避けるべき

重要なのは、経済を悪化させないことです。
過度な緊縮財政は、私たちの生活そのものを壊します。
インフレはコントロールすべきですが、適度なインフレは経済成長に必要です。

最後に:公務員の給与引き上げをどう見るか

今回の改正給与法について、私の結論はシンプルです。

・公務員の給与は上がった
・正直、まだ足りない
・何も考えずに批判するのはやめよう
・批判するなら、理論武装をしよう

そして何より、このままでは公務員のなり手がいなくなる。
これは、受験指導をしている立場から見て、非常に現実的な問題です。

公務員の給与改定について、正しく理解した上で、ぜひ皆さん自身の進路選択にも役立ててください。

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