【先輩に聞いてみよう】長期戦を乗り切るカギは「体調管理」
公務員試験の勉強というと、「とにかく長時間机に向かうことが大事」と思われがちです。
しかし、実際に合格した受講生の多くは、ただ頑張るだけでは長期戦は乗り切れないということを身をもって知っています。
今回は、その一人であるAさんが、眠気や体調不良とどう付き合いながら勉強を続けたのかをお伝えします。
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体が強くなかった私にとって、「頑張りすぎない」ことが大切でした
Aさんは、子どもの頃からあまり体が強くなく、よく熱を出しては保健室のお世話になっていたそうです。
その体質は受験勉強期間も変わらず、特に偏頭痛の日は、机に向かっても集中力が続かないことがよくあったと言います。
「無理しても結局頭に入らないんですよね。翌日まで疲れが残ってしまって、悪循環になることもありました。」
そこでAさんが意識したのは、「今日の自分ができる量に調整する」ということでした。
ノルマを減らす勇気が、翌日の集中力を生んだ
体調が万全でない日は、あえて普段より軽めにする──それは一見“甘え”のようにも思えるかもしれませんが、Aさんにとっては大きな転機でした。
・いつもは過去問を2科目解くところを、1科目にする
・頭を使う科目は避けて、暗記や軽めの作業に切り替える
「『今日はここまででOK』と自分に言えるようになると、不思議と翌日スッと勉強に入れるんです。気持ちの切り替えがしやすくなりました。」
“量をこなす”よりも、“続けられるペースを作る”ことが長期戦では重要だと気づいた瞬間だったと言います。
眠気と戦うより、上手に「逃がす」
昼食後の眠気は、多くの受験生が悩むところです。Aさんも同じでした。
「どうしても眠くなる時間帯は、気合いだけではどうにもならなかったです(笑)」
そこで取り入れたのが、次のような小さな工夫です。
・15〜20分ほどの短い仮眠
・軽いストレッチで身体を動かす
・外に出て空気を吸う
・この時間帯は “集中を求めない作業” を入れる
無理に眠気と戦うのではなく、自然な流れに合わせて勉強内容を工夫することで、かえって全体の効率が上がったそうです。
「効率よく学べた時間」が、本当の努力だと思う
Aさんは振り返ってこう言います。
「長く勉強した日が“頑張った日”ではなくて、集中して取り組めた日こそ充実していました。」
公務員試験は、マラソンとよく似ています。
毎日全力疾走はできませんし、ペース配分を間違えると最後まで走り切れません。
だからこそ、 体調や集中力の波を理解し、無理のないリズムを作ること が、実は一番の近道なのです。
完璧じゃなくていい。今日の「ベスト」で積み上げれば合格は見える
最後にAさんから、これから受験に挑む方へのメッセージです。
「体調管理や眠気対策って一見地味ですが、合否に直結する要素だと思います。完璧を求める必要はありません。今日できるベストを積み重ねていけば、必ず前に進めます。」
勉強が順調な日もあれば、なかなか集中できない日もあります。
そんな日々の中で、“続けられる方法”を自分なりに見つけることが、長期戦で戦う受験生にとって最大の武器になります。