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面接練習はどれくらい必要? 「ほぼ練習なしで受かる人」の特徴とは
公務員試験の面接対策をしていると、よくこんな質問を受けます。
「面接って、どれくらい練習すればいいんですか?」
この質問に対する答えは、実はかなりシンプルです。
「人によります。」
これが正直なところです。
もちろん、まったく練習しなくていいわけではありません。しかし、中には“ほとんど面接練習をしなくても受かってしまう人”が存在します。
今回は、そういう人たちにはどんな特徴があるのか、実際に見てきた例を交えながらお話ししたいと思います。
面接対策がほとんど必要ない人は存在する
私が面接指導を始めたのは、もう20年近く前になります。
当時、公務員試験の科目指導だけでなく、面接指導も担当し始めた頃に、今でも強く印象に残っている受験生がいました。
その学生は国家総合職志望で、当時としては珍しい大学出身でした。最終的には、ある官庁からしっかり内定を獲得しています。
その子の面接を初めて見た時、正直、
「あ、この子は受かるな」
と、1分くらいで感じました。
①「できすぎ君」がそのまま成長したようなタイプ
その学生は、いわゆる“全部できるタイプ”でした。
例えば、
・小学校:生徒会長、野球部キャプテン
・中学校:生徒会長、野球部キャプテン
・高校:生徒会長、部活のキャプテン
・大学:国際交流サークルを立ち上げる
さらに、外国人支援活動をしたり、スピーチコンテストに出場したりと、とにかく人前に立つ経験が圧倒的に多い。
当然ですが、
・話すことに慣れている
・落ち着いている
・姿勢や所作が自然
・偉い人と話す空気感にも慣れている
という状態でした。
こういう人は、正直「面接練習をしたから強い」のではなく、これまでの人生経験そのものが面接対策になっています。
いわば、「クラスに1人いる“できすぎ君”が、そのまま順当に成長したタイプ」です。
こういうレベルになると、面接はもう“才能の領域”に近いと感じます。
②もう一つのタイプは「素直で愛される人」
ただ、面接に強い人は、何も“超優秀タイプ”だけではありません。
もう一つ、非常に強いタイプがあります。
それは、
「素直で、人柄が良い人」
です。
話している内容自体はそこまで特別ではなくても、
・一緒に働きたい
・応援したくなる
・この子を育てたい
と思わせる人がいます。
これは説明が難しいのですが、確実に存在します。
「できる風」を演じて失敗した学生
以前、ある女子学生がいました。
もともとは素直で感じの良い子だったのですが、周囲に“できる学生”が多かったらしく、自分も「できる女性っぽく振る舞わなければ」と思ってしまったそうです。
結果として、
・話し方が不自然
・背伸びしすぎ
・無理に意識高く見せる
ようになり、面接で失敗してしまいました。
その後、うちに来て面談した時に、「普通に話して大丈夫だよ」と伝えたところ、
本来の柔らかさが戻り、結果的にはかなり良い評価で合格していきました。
面接では、“うまく見せよう”としすぎるより、「自然体」の方が強いことも多いのです。
高校生のような“素直さ”が強いこともある
たまに高校生の面接指導をすることがあります。
その時に感じるのが、
・明るい
・元気
・思ったことを素直に話す
という強さです。
もちろん最低限の所作やマナーは必要ですが、それ以上に、「変に作り込まれていない」という魅力があります。
むしろ、面接練習をやりすぎて“面接マシーン”みたいになるより、そのままの方が良いケースもあります。
③面接で強い「キラー体験」を持っている人
もう一つ、面接で非常に強いのが、
「誰が聞いても印象に残る経験」
を持っている人です。
例えば、
・世界大会出場
・甲子園出場
・全国レベルの実績
などは分かりやすいですね。
こういう経験は、心理学でいう「ハロー効果」が働きます。
最初に強い実績があると、「この人はすごい人なんだ」という前提で面接官が話を聞くようになります。
派手じゃなくても「強い経験」はある
ただし、キラー体験は何も全国大会だけではありません。
以前、こんな学生がいました。
中華料理店でアルバイトをしていた時、中国人スタッフとの関係が悪くなっていたそうです。
・皿を割っても謝らない
・遅刻しても謝らない
・態度も悪く見える
周囲も険悪な雰囲気になっていました。
しかし、その学生は「何か理由があるのでは」と思い、飲みに誘って話を聞いたそうです。
すると、
「自分の地域では、謝ると全責任を負わされる。だから絶対に謝るなと教育されてきた」
という文化的背景があった。
そこで学生は、
「日本では、むしろ謝った方が人間関係がうまくいく」
と説明し、翌日一緒にみんなへ謝罪に行ったそうです。
結果として、その中国人スタッフは周囲と打ち解け、職場の雰囲気も改善しました。
これは非常に良いエピソードです。
なぜなら、
・相手を理解しようとしている
・行動している
・周囲を改善している
からです。
「問題解決型」の経験は非常に強い
他にも印象に残っている学生がいます。
スキー部で、後輩が突然来なくなったそうです。
理由を聞きに行くと、「お金がなくて続けられない」という事情があった。
そこでその学生は、
・OBに連絡して道具を集める
・ペンションの住み込み制度を探す
・合宿費を削減する
など、周囲を巻き込みながら解決策を作りました。
結果として、その後輩だけでなく、他の部員も助かったそうです。
こういう経験は非常に強いです。
なぜなら、
「自分のためではなく、人のために動いている」
からです。
公務員試験では、こうした経験はかなり評価されます。
面接は「才能」だけではない
もちろん、最初から面接が強い人はいます。
ただ、そういう人は全体の数%程度です。
感覚としては、3〜5%くらいだと思います。
ですから、多くの人は、
・面接対策
・自己分析
・エピソード整理
・話し方の改善
をしっかりやれば十分戦えます。
大切なのは「自分の強み」を理解すること
面接では、無理に“完璧な人”を演じる必要はありません。
それよりも、
・自分の経験
・自分の価値観
・自分らしいエピソード
を整理し、自然に話せるようにすることが大切です。
派手な実績がなくても、
・人との関わり
・困難への向き合い方
・周囲への働きかけ
には、その人らしさが出ます。
そこをしっかり言語化していきましょう。
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