【国家公務員】人気の理由と課題。新規採用アンケートの注目ポイント
今回は、12月25日に行われた総合職試験等からの新規採用職員に対するアンケート調査についてご紹介します。この調査内容が非常に興味深かったので、ぜひご覧ください。
目次
アンケートの概要
今回のアンケートでは751名の回答が得られました。この回答結果から、国家公務員になろうとした理由や就職活動の経緯について、さまざまな傾向が見えてきました。
①国家公務員になろうとした主な理由は?
初任行政研修を受けた職員に尋ねたところ、以下のような答えが挙がりました。
・公共のために仕事ができる(73.6%)
・仕事にやりがいがある(56.3%)
・スケールの大きい仕事ができる(54.9%)
・性格や能力が適している(31.7%)
・生活が安定している(18.6%)
・キャリア形成として有効である(18.1%)
・専門性を身につけることができる(12.0%)
・職場の雰囲気が良い(11.7%)
これらの結果から、公務員という職業の安定性や自己成長ができる点が人気ということが分かりますね。
②国家公務員を意識した時期は?
総合職試験(大卒程度)では、大学2年生までに国家公務員を意識した方が46.1%を占めました。ただ、最も多かったのは「大学3年前半」で、全体の25.1%でした。
一方で総合職試験(院卒者)では、大学院進学後に国家公務員を目指した方も一定数いて(43.8%)、大卒程度試験とは異なる傾向が見られました。
③民間企業への内定状況は?
今回の調査では、39.8%の方が民間企業からも内定を受けていました。内訳としてはこのようになっています。
・民間企業:39.8%
・他の国家公務員採用試験:17.3%
・地方公務員採用試験:15.6%
・その他(例:司法試験合格者):4.8%
民間企業への内定先の規模を見ると、81.5%が従業員1,000人以上の大手企業でした。業種としては、コンサルタント、シンクタンク、メーカー、金融が多い傾向にあります。
④周囲の優秀な学生の就職先は?
文系ではコンサルタント、シンクタンク、金融、国家公務員が多くを占めています。一方、理系ではメーカーや進学の選ばれる割合が高く、分野による特徴がはっきりと見られました。
⑤国家公務員としての働き方について
「国家公務員としていつまで働きたいか」という質問では、このような結果が得られました。
・定年まで働きたい:47.5%
・長期間務めた後、転職を考えたい:19.7%
・早期転職や条件が合えば転職を希望:23.1%
また、「どのような上司の下で働きたいか」という質問では、以下のような意見が多かったようです。
・部下と積極的にコミュニケーションを取る上司(57.0%)
・指示が明確な上司(45.7%)
・言動に一貫性があり、芯がぶれない上司(37.3%)
⑥国家公務員の魅力向上のために必要な施策
国家公務員の魅力を向上させるために必要とされている施策として、以下の意見が挙げられました。
・給与の増加(79.8%)
・働き方改革(60.9%)
・超過勤務や深夜勤務の縮小(40.3%)
まとめ
今回のアンケート結果から、国家公務員を目指す動機や就職先の選択基準、また公務員制度への期待が明らかになりました。公務員を考えている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
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