【国家一般職ボーダー点】令和6年度:関東甲信越地区の国家一般職試験ボーダーを徹底解説

今回は、国家一般職(行政)の「関東地区」のボーダーについて解説していきます。
関東は毎年、倍率も点数も高くなりがちな“激戦区”です。だからこそ、データをしっかり見て、来年以降の戦略に役立てていきましょう。
まず、標準点の仕組みや点数の換算方法については、こちらの記事で解説していますので、計算方法が不安な方はそちらをご参照ください。
目次
1. 合格点の全体像
令和6年度の関東行政区分における合格ラインは以下の通りです。
・一次試験の合格点(標準点):336点
・最終合格点(標準点):503点
これを素点ベースで見ていくと、以下のような得点が必要になります。
2. 基礎能力試験と専門試験の換算目安
一次試験は「基礎能力試験(教養)」と「専門試験」で構成されています。それぞれの統計情報は以下の通りです。
基礎能力試験
・満点:30点
・基準点:9点
・平均点:18.794点
・標準偏差:3.886点
専門試験
・満点:40点
・基準点:12点
・平均点:20.576点
・標準偏差:6.776点
この情報をもとに、「どのくらい得点すればボーダーラインを超えられるのか」を見ていきましょう。
たとえば…
・基礎能力が9点の場合 → 専門試験で29点必要(合計38点)
・基礎能力が11点の場合 → 専門試験で27点
・基礎能力が12〜20点の場合 → 専門試験で概ね39点
・基礎能力が21点以上の場合 → 専門試験は40点近く必要
標準点は単純な合計ではなく、得点分布に応じた“換算”なので、点数が上がるほど必要なバランスも変化してきます。基礎で28点取ったとしても、専門が12点(足切りギリギリ)では合計が足りない、ということもあり得ます。
3. 教養論文・人物試験の得点換算
教養論文(満点6点)の換算
・6点 → 96点
・5点 → 75点
・4点 → 54点
・3点 → 33点(ここがボーダー)
・2点以下 → 足切り
面接試験の換算
・A評価:187点
・B評価:148点
・C評価:101点
・D評価:54点
・E評価:足切り
最終合格のボーダーが503点なので、一次で336点だった場合、残りは167点が必要です。
たとえば、面接がC評価(101点)だった場合、論文で4点(=約66点)は取りたいところ。
B評価なら論文は4点あればOK、A評価なら3点でも大丈夫です。
4. では、実際にどのくらい点を取れば安心?
「教養論文:4点」「面接:C評価」と仮定すると、一次試験で348点が必要になります。
このとき、専門が平均の20点だとすると、教養は21点(=41点換算)くらい取りたいところ。
つまり、教養+専門あわせて41点以上が、ひとつの“安心ライン”といえるでしょう。
5. 受験地の選び方と裏技
例年「関東での合格は厳しそう」と感じた受験生の中には、点数が比較的低めで済む北海道や東北で受験する方もいます。
実際、令和5年度の北海道の基準点は、
・専門試験:12点
・教養試験:9点
で合格する例もありました。
どの受験地で受けたとしても「中央省庁」は共通で応募できます。
もちろん、旅費や移動の負担はありますが、「どうしても国家公務員になりたいけど、択一が不安…」という方は、こういった戦略も一つの選択肢として考えてもいいかもしれません。
まとめ
関東地区のボーダーは全国でもトップクラスの高さです。
標準点の仕組みを理解して、各科目での得点戦略を立てることが合格への近道。
「あと何点必要?」「どの科目で稼ぐ?」という視点を持ちながら、対策を進めていきましょう!
来年以降に受験する方の参考になれば幸いです。
今回の記事の動画はこちらです↓