面接官の「得意分野」に乗りすぎるな。対比誤差を使った8秒テクニック
こんにちは。公務員試験予備校のキャリサポです。
今回は、面接対策のテクニックシリーズとして、「対比誤差」を使った面接での話し方についてお伝えします。
少し難しそうに聞こえるかもしれませんが、面接ではかなり大事な考え方です。
特に、国税専門官や市役所、特別区などを受ける方は、志望動機や自己PRの中で「どこまで行政の話をするか」「どこまで専門的な話に踏み込むか」を考える場面があると思います。
そのときに、知っておいてほしいのが今回の話です。
目次
対比誤差とは何か
対比誤差とは、簡単に言うと、何かと比べて評価が変わってしまうことです。
面接では、大きく2つの場面で起こります。
1つ目は、前の受験生との比較です。
たとえば、自分の前に面接を受けた人がものすごく優秀だった場合、その次に入った受験生が普通に答えていても、面接官から見ると少し物足りなく感じられてしまうことがあります。
逆に、前の受験生があまり良くなかった場合、次の受験生が普通に答えただけでも良く見えることもあります。
これは、正直なところ受験生側ではどうにもできません。面接の順番は自分で決められないからです。
昔は、最終組の最後の方に面接に入ったら、面接官がかなり疲れていたり、前の受験生とのやり取りで少し機嫌が悪くなっていたりして、最初からかなり厳しい雰囲気だった、ということもありました。
今は露骨な圧迫面接は少なくなっていると思いますが、それでも面接官も人間です。
順番や空気の影響をゼロにすることはできません。
もう1つの対比誤差は「面接官自身との比較」
ただし、もう1つの対比誤差は、受験生側でかなり意識できます。
それが、面接官自身の知識や経験との比較です。
たとえば、面接官が税務の仕事を長くしてきた人だとします。
その面接官の前で、受験生が中途半端な知識で税金の話をするとどうなるか。
面接官からすれば、自分の専門分野です。
当然、受験生よりも詳しいです。
すると、悪気がなくても、
「それは少し違うのでは?」
「そこまで言うなら、もう少し聞いてみよう」
「具体的にはどういうこと?」
という形で、どんどん突っ込まれやすくなります。
これが怖いところです。
受験生としては、頑張って行政や税金の話をしたつもりでも、相手の専門分野に中途半端に入ってしまうことで、かえって厳しく見られてしまうことがあります。
中途半端に「向こうのフィールド」で戦わない
よくあるのが、国税専門官の面接です。
「国税を受けるのだから、税金の話をしなければいけない」
そう思って、あまり詳しくないのに消費税や所得税、税の公平性などの話を無理に出してしまう受験生がいます。
もちろん、しっかり調べていて、自分の言葉で説明できるなら問題ありません。
ただ、なんとなくニュースで見た程度、少しだけ聞いたことがある程度で話すのは危険です。
面接官は税のプロです。
受験生が思っている以上に、すぐに知識の浅さが見えてしまいます。
これは国税に限りません。
市役所を受けるからといって、無理に自治体政策の話をする。
県庁を受けるからといって、詳しくない行政課題をそれっぽく話す。
警察や消防を受けるからといって、表面的な制度や現場の話をする。
こういう話し方は、うまくいけば良いのですが、中途半端だと一気に苦しくなります。
だからキャリサポでは、日頃からよく言っています。
日和って、知らない分野に無理に寄せすぎないこと。
面接では、向こうのフィールドで戦うよりも、まずは自分のフィールドで話すことが大切です。
面接で強いのは「自分の話」
面接官が知らないこと。
それは、受験生本人の経験です。
アルバイトで何を考えたのか。
ゼミでどんな役割をしたのか。
部活動でどう乗り越えたのか。
仕事でどんな工夫をしてきたのか。
なぜ公務員を目指すようになったのか。
これらは、面接官の専門分野ではありません。
つまり、面接官が自分の知識と比較して「それは違う」と突っ込みにくい領域です。
もちろん、話に一貫性がなかったり、具体性がなかったりすれば質問はされます。
しかし、行政知識を中途半端に語るよりも、自分の経験を具体的に話した方が、面接では安定しやすいです。
面接で大切なのは、立派なことを言うことではありません。
自分の経験をもとに、相手が納得できるように話すことです。
あえて対比誤差を使う方法もある
一方で、対比誤差をあえて使う方法もあります。
たとえば、面接官が関わってきた政策や仕事について、かなり深く調べたうえで話す場合です。
昔、特別区の面接前に、OBから面接官の担当していた政策や関わっていた仕事について情報をもらい、それをしっかり頭に入れて面接に臨んだ受験生がいました。
そのうえで、
「私はこの政策に関心があります」
「特にこの部分に興味を持ちました」
と話す。
ここまで準備できているなら、面接官から見ても印象は良くなります。
自分の専門分野に対して、受験生がきちんと調べて、理解しようとしている。
これは評価につながりやすいです。
ただし、これは中途半端にやってはいけません。
やるなら、突っ込まれてもある程度答えられるところまで準備する。
そこまでできないなら、無理に出さない方が安全です。
共通点がハマると面接は一気に盛り上がる
対比誤差や共通点が、良い方向に働くこともあります。
以前、面接がかなり苦手な受験生がいました。
話すのは得意ではありませんでしたが、卓球ではかなりの実績があるスポーツマンでした。
ある面接で、特技として卓球の話をしたところ、たまたま面接官の中に卓球に詳しい方がいました。
そこから、共通する選手の話になり、面接が一気に盛り上がったそうです。
結果、その受験生は合格しました。
これは狙ってできるものではありません。
ただ、自分が本当に語れるもの、自信を持って話せるものがあると、こういう偶然がプラスに働くことがあります。
野球の話で面接官と巨人・阪神談義になり、少し言い合いのようになったけれど、結果的に合格した受験生もいました。
もちろん、誰にでもおすすめできるやり方ではありません。
ただ、本当に好きで語れること、相手と会話として成立することなら、面接では大きな武器になることがあります。
「8秒」で考えるべきこと
では、実際の面接でどう使えばいいのか。
ポイントは、話す前の一瞬です。
何かを聞かれたときに、すぐに答え始めるのではなく、少しだけ考える。
その8秒で、次のことを確認してください。
これは自分のフィールドの話か。
それとも、面接官側の専門分野に踏み込みすぎる話か。
たとえば、国税の面接で税制度について聞かれたとき。
詳しく話せるなら、話しても構いません。
でも、自信がないなら無理に専門家のように語らない方がいいです。
その場合は、
「税制度そのものについて専門的に語れるほどではありませんが、私自身はアルバイト経験の中で、ルールを正しく理解して人に伝える大切さを感じました」
というように、自分の経験へ戻すことができます。
行政の話を聞かれたときも同じです。
知識で勝負するのではなく、自分の経験や価値観につなげて話す。
これだけで、面接はかなり安定します。
中途半端な知識より、具体的な経験
面接官は、受験生に専門家レベルの行政知識を求めているわけではありません。
もちろん、志望先について調べていることは大切です。
最低限の理解は必要です。
ただ、それ以上に見られているのは、
「この人はどんな人か」
「公務員として働くイメージがあるか」
「自分の経験をきちんと振り返れているか」
「質問に対して誠実に答えられるか」
という部分です。
だから、知識を盛る必要はありません。
むしろ、中途半端な知識で背伸びをすると、そこを突かれて苦しくなります。
面接では、すごそうに見せるよりも、自分の言葉で具体的に話すことの方が大切です。
まとめ:対比誤差は「避ける」と「使う」を分ける
対比誤差は、面接で必ず意識しておきたい考え方です。
前の受験生との比較は、自分ではどうにもできません。
しかし、面接官自身の専門分野との比較は、自分の話し方である程度コントロールできます。
中途半端な知識で、面接官の専門分野に入らない。
話すなら、突っ込まれても答えられるくらい調べる。
基本は、自分の経験や強みを軸に話す。
本当に語れる分野なら、共通点として活用する。
この使い分けが大切です。
現在、公務員試験は大きく変化しています。
SPI化、試験日程の早期化、そして面接重視の流れ。
筆記だけで逃げ切る時代ではなくなってきました。
特に面接では、きれいな答えを丸暗記するだけでは対応できません。
キャリサポでは、受験生一人ひとりの経験をもとに、一緒に作る面接対策を行っています。
自分の経験をどう整理するか。
何を話して、何を話さないか。
どこまで行政の話に踏み込むか。
こうした部分まで一緒に考えながら、無駄なく、しなやかに合格を目指していきましょう。
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