公務員面接で意外と差がつく「第一印象」の話
公務員試験の面接対策というと、志望動機や自己PRの完成度ばかり気にしてしまう人が少なくありません。
もちろん、それらは重要です。
ただ、私たちが毎年多くの受験生の模擬面接を行う中で感じるのは、「内容以前の部分」で評価に差がついているケースが意外と多いということです。
実際、面接室に入ってきた瞬間に「この人はしっかりしていそうだな」と感じる受験生もいれば、まだ何も話していないのに不安な印象を与えてしまう受験生もいます。
その違いは何なのでしょうか。
目次
面接官も確証バイアスの影響を受ける
心理学には「確証バイアス」という考え方があります。
人は最初に抱いた印象を正しいと思いたくなる傾向があります。
面接でも同じです。
例えば、明るい表情で入室し、落ち着いて挨拶をした受験生に対しては、「感じが良いな」という印象が生まれます。
すると、その後の受け答えも前向きに受け取られやすくなります。
少し言葉に詰まったとしても、「緊張しているだけだろう」と見てもらえることがあります。
一方で、元気がなく、視線も不安定な状態で面接が始まるとどうでしょうか。
同じ内容を話していても、面接官は無意識のうちに厳しく見てしまうことがあります。
もちろん面接官は公平に評価しようとしています。
しかし、相手も人間です。
だからこそ、最初の印象が重要なのです。
面接は着席する前から始まっている
受験生の中には、「話す内容さえ良ければ大丈夫」と考えている人もいます。
ところが実際の面接では、ドアをノックした瞬間から評価は始まっています。
入室の仕方。
歩き方。
椅子の横に立ったときの姿勢。
名乗るときの声。
こうした一つひとつが、面接官の中で人物像を作る材料になります。
模擬面接をしていると、「回答内容は良いのに、なぜか印象が弱い」という人がいます。
よく観察してみると、姿勢が崩れていたり、声が小さかったり、目線が落ち着いていなかったりします。
本人は気づいていないことがほとんどです。
だからこそ第三者から見てもらうことが大切なのです。
服装は高価さよりも清潔感
服装について質問を受けることがありますが、高級なスーツを買う必要はありません。
それよりも大切なのは、「公務員として住民の前に立ったときに違和感がないか」という視点です。
シャツにシワがないか。
スーツのサイズは合っているか。
靴は汚れていないか。
バッグはビジネス用として適切か。
こうした基本的な部分が整っているだけで印象は大きく変わります。
以前、筆記試験の成績が非常に優秀だった受験生がいました。
ところが模擬面接では、サイズの合わないスーツを着ており、どこか頼りない印象を受けました。
服装を見直し、姿勢を整えただけで、同じ人とは思えないほど印象が変わったことがあります。
面接は不思議なもので、中身が同じでも見え方によって受け取られ方が変わるのです。
視線と表情が与える影響は想像以上に大きい
模擬面接で特によく指摘するのが視線と表情です。
緊張すると下を向いてしまう人は少なくありません。
しかし、面接官からすると「自信がなさそう」「元気がなさそう」という印象につながることがあります。
また、真面目な人ほど表情が硬くなりがちです。
笑顔を作る必要はありませんが、柔らかい表情を意識するだけでも印象は大きく変わります。
実際に面接官経験者からも、「話の内容より先に雰囲気が入ってくる」という声を聞くことがあります。
それだけ第一印象の影響は大きいのです。
アイスブレイクも面接の一部
面接冒頭の雑談を軽く考えている人もいます。
「今日はどうやって来ましたか」
「緊張していますか」
こうした質問です。
受験生からすると世間話のように感じるかもしれません。
しかし、面接官は受け答えの様子やコミュニケーション力を見ています。
長く話す必要はありません。
むしろ簡潔で自然なやり取りが理想です。
少し余裕を持って答えられるだけでも、その後の面接の流れが良くなることがあります。
第一印象は準備で変えられる
面接の第一印象というと、生まれ持った性格や見た目で決まると思われがちです。
しかし、私たちはそうは考えていません。
服装を整えることも、姿勢を意識することも、挨拶を練習することも、すべて後から身につけられるものだからです。
実際、最初の模擬面接では不安そうだった受験生が、本番前には見違えるような印象になることも珍しくありません。
公務員試験の面接では、第一印象がその後の評価に少なからず影響します。
だからこそ、志望動機や自己PRだけでなく、「どう見られるか」という視点でも準備を進めてほしいと思います。
面接官に自分の良さを正しく伝えるためにも、第一印象づくりを面接対策の一つとして考えてみてください。
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