国家総合職、実は「狙い方」でかなり変わります
国家総合職の合格発表がありました。
国家総合職というと、どうしても「東大・京大の人たちが受ける試験」「自分には関係ない試験」と思われがちです。
たしかに、簡単な試験ではありません。
特に文系の人気区分は、今でもかなり厳しいです。
ただ、今回の合格状況を見ていると、少し見方を変えた方がいいなと感じます。
区分によっては、昔のイメージほど遠い試験ではありません。
とくに理系区分や院卒区分は、かなり現実的に狙える数字になっています。
今回は、国家総合職の合格状況を見ながら、どの区分が厳しくて、どこにチャンスがあるのかを整理していきます。
目次
合格者数は前年より増えています
今年の国家総合職は、合格者数が前年より増えました。
昨年は1,793人でしたが、今年は2,021人です。
昨年が少し絞られていたこともあり、今年は増加という結果になりました。
また、女性の合格者割合も過去最高です。
昨年度は35.1%、今年は35.7%でした。
数字だけ見ると大きな変化ではありませんが、少しずつ女性の合格者割合が上がっていることは間違いありません。
国家公務員の採用でも、多様な人材を採っていこうという流れは続いているように見えます。
教養区分は「楽な逃げ道」ではありません
今回、特に目立ったのが教養区分です。
教養区分は秋と春の試験がありますが、合格者数は前年の約1.4倍になっています。
ここだけ見ると、「教養区分、入りやすくなったのでは?」と思うかもしれません。
ただ、そこは注意が必要です。
教養区分は、かなりの激戦です。
専門試験を避けたい人が集まりやすいですし、受験者層もかなり強いです。
「法律や経済の専門勉強をしたくないから、教養区分で受けよう」
この考え方は、正直かなり危ないです。
教養区分の合格者を見ると、東大、京大、早稲田、慶應、旧帝大、一橋、東工大など、かなり上位層が目立ちます。
MARCHや関関同立になると、合格者はかなり少なくなる印象です。
もちろん、大学名だけで決まるわけではありません。
ただ、教養区分は「勉強しなくてもいける区分」ではまったくありません。
むしろ、国家総合職の中でもかなり難しい区分だと考えた方がよいです。
文系行政区分では法律がかなり厳しい
大卒程度の行政系を見ると、区分によって倍率に大きな差があります。
政治・国際・人文は、受験者825人に対して合格者186人。実質倍率は約4.4倍です。
一方、法律区分は受験者3,782人に対して合格者214人。実質倍率は約17.7倍です。
経済区分は、受験者659人に対して合格者85人で、実質倍率は約7.8倍です。
こうして見ると、法律区分の厳しさがかなり目立ちます。
国家総合職の文系区分を考える場合、「とりあえず法律で」という選び方はあまりおすすめできません。
法律が得意で、しっかり戦える準備があるならよいですが、倍率だけで見るとかなり厳しい勝負になります。
理系区分はかなり狙いやすい数字です
一方で、理系区分はだいぶ様子が違います。
デジタルは約2.6倍、工学は約1.9倍、数理科学・物理・地球科学は約2.8倍、化学・生物・薬学は約3.6倍です。
農学系も低めです。
農業科学・水産は約1.9倍、農業農村工学は約1.7倍、森林・自然環境は約2.1倍となっています。
もちろん、理系区分は専門性が必要です。
文系の人が急に方向転換して簡単に受けられるものではありません。
ただ、理系学部にいる人、農学系・工学系・情報系の勉強をしてきた人にとっては、国家総合職はかなり現実的な選択肢になります。
「国家総合職なんて自分には無理」と思っている理系の方ほど、一度きちんと倍率や区分を見た方がいいです。
法律区分の17倍台と、理系区分の2倍前後では、まったく別の試験に見えるくらい差があります。
院卒区分はさらにチャンスがあります
院卒区分も、かなり注目したいところです。
院卒の行政区分では、申込者282人、受験者219人、合格者160人でした。
単純に見ると、かなり高い割合で合格しています。
国家総合職という名前から受けるイメージとは、少し違うかもしれません。
理系の院卒区分も、倍率はかなり低めです。
人間科学は約1.6倍、デジタルは約1.6倍、工学は約1.5倍、数理科学・物理・地球科学は約1.7倍、化学・生物・薬学は約1.8倍です。
農学系では、農業科学・水産が約1.4倍、農業農村工学が約1.3倍、森林・自然環境も約1.3倍です。
多くの区分で2倍を切っています。
たとえばデジタル区分では、36人受験して23人が合格しています。
ここまで見ると、「国家総合職は雲の上の試験」とだけ考えるのは、少しもったいないです。
院に進んでいる方、または院進学も選択肢に入っている方は、国家総合職を一度検討してもいいと思います。
国家総合職は、区分によって別物です
国家総合職は難しい。
これは間違いありません。
ただし、すべての区分が同じように難しいわけではありません。
法律区分や教養区分は、今でもかなり厳しいです。
受験者層も強く、しっかり準備している人が多いです。
一方で、理系区分や院卒区分では、倍率だけを見るとかなり狙いやすいものがあります。
つまり、国家総合職は「試験名」だけで判断してはいけません。
どの区分で受けるかによって、難しさが大きく変わります。
受験区分は、なんとなくで選ばない方がいいです
公務員試験では、受験区分の選び方がかなり重要です。
「有名だから法律」
「専門を避けたいから教養」
「なんとなく行政系」
こういう選び方をすると、かなり苦しくなる場合があります。
もちろん、自分のやりたい仕事との相性は大事です。倍率だけで選ぶのも危険です。
ただ、合格可能性を考えずに選ぶのも同じくらい危険です。
自分の学部、得意科目、これまでの勉強内容、将来やりたい仕事。
そこに加えて、区分ごとの倍率や受験者層も見ていく必要があります。
特に国家総合職は、区分ごとの差がかなり大きい試験です。
だからこそ、受ける前の戦略が大切になります。
まとめ:国家総合職は、最初から諦めなくていい
国家総合職は、今でも難関試験です。
ただ、昔のイメージだけで「自分には無理」と決めつける必要はありません。
法律区分や教養区分は厳しいですが、理系区分や院卒区分には十分チャンスがあります。
特に理系・農学系・デジタル系のバックグラウンドがある方は、国家総合職を選択肢に入れてもよいと思います。
大事なのは、今の試験状況を知ることです。
公務員試験は、日程の早期化、SPI化、面接重視など、どんどん変わっています。
国家総合職も、昔のイメージだけで判断すると、チャンスを逃してしまうかもしれません。
「国家総合職は自分には関係ない」と思っていた方も、一度、自分に合う区分がないか確認してみてください。
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国家総合職を少しでも考えている方は、どの区分なら勝負できるのか、一緒に考えていきましょう。
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