2023.07.11
公務員試験

都庁の面接対策

30年のキャリアを持つ公務員試験講師の川井太郎です。今回は、都庁の一次面接について解説していきます。

都庁一次面接の区分と対策:1Aと1Bの特徴とアプローチ

都庁の一次面接は「1A」と「1B」の二つの区分があり、「1A」は大学院卒想定の区分で、年齢要件を満たせば誰でも受けられます。「1B」は「新方式」と「一般方式」の二つのパスがあり、面接で人間性を強く評価されます。「1A」は業績などが評価されるため、大学院や仕事の経験と成果をまとめてアピールすることが大切です。

都庁面接1B:新方式と一般方式の違い

一般方式の面接は一発勝負です。新方式では、プレゼンテーションとグループワークを経て面接に進みますが、一般方式は一度きりの面接となるため、その一度に全力を尽くすことが求められます。

面接の難しさと対策

過去の例を挙げると、一度、面接が最終日の最終時間帯に行われ、面接官が疲れている中で行われました。受験生の全ての発言が否定され、最終的には萎縮してしまったというケースもありました。このように、面接は面接官の気分や体調にも影響を受けるため、不運に見舞われることもあります。
しかし、運に任せるのではなく、事前にしっかりと対策を行っておくことで、厳しい状況にも対応することができます。面接官が疲れていても、自分の意見をしっかりと述べ、自己アピールをすることが大切です。
面接流れと第一印象の重要性
都庁の一般方式面接は、入室から自己紹介までが第一印象形成の重要な時間であり、この印象が後の面接全体に影響を与えます。アイスブレイクの時間も含め、最初の3分間は良い印象を残すために重要です。

自己PRの成功と失敗

次に1分間の自己PRが行われ、コンパクトにまとめて50秒程度で終えられるように事前に練習することが求められます。ただし、単に暗記した内容を述べるのではなく、自分の特長や強みを強調することで、自己PRの内容を印象に残るものにするべきです。また、それが都庁の仕事にどう活かせるかを明確に伝えることが重要です。

志望理由への深堀り

特に志望理由については、詳細に問われることが多いです。なぜ国ではなく都庁を志望するのか、なぜ特別区ではなく都庁を選んだのか。また、他県の公務員試験も受けている人は、なぜ東京都を選んだのか説明する必要があります。これらの質問には、自身の考えを明確に説明できるように準備しておきましょう。

さらに、東京都が求める人物像についての理解も必須です。四つの要素について知識を持ち、自分がどの要素に該当するのか、具体的な例を出して説明できるようにしておくべきです。

フィールドワークの重要性と対策

東京都の公務員試験の面接では、具体的な経験や事例に基づいた説明が求められます。そのため、フィールドワークを通じて自分がやりたい事業や課題について深く理解しておくことが有効です。

フィールドワークを進める上でのポイントは以下の三つです。

1.やりたいことを明確にする: 自分がどのような課題に取り組みたいのか、それをはっきりさせましょう。
2.部局を押さえる: 自分がやりたい事業がどの部局で行われているのかを理解しておくことが重要です。
3.現状・課題・対策を把握する: 現状を数字で表現し、課題を抽出し、それに対する対策を考える。数値に基づく説明は説得力が増します。

特に、自分が考える対策が東京都の仕事として適切なものかどうかは重要なポイントです。それが国の仕事だったり、特別区の仕事だった場合、面接で否定される可能性が高まります。
また、自分がやりたいことについては3つ考え、具体的な事例と共に、自分のやりたいことを明確に説明できるように準備しましょう。

「やりたいこと」は東京都の公務員試験の面接における最後のリカバリーポイントとなります。面接の前半部分で失敗したと感じても、「やりたいこと」について3つ具体的に答えられれば、面接官に「この人は調査をしっかりと行っていて、東京都を第一志望と真剣に考えている」という印象を与え、評価を回復することが可能です。

東京都の公務員試験に合格するためのイメージ

東京都の公務員試験に合格する人物像の一つとして、「物腰が柔らかく、しかし芯はしっかりとしている」タイプが挙げられます。つまり、自分の考えをしっかりと持ちつつも、柔軟性を失わない人物が好まれます。

面接に成功するためには、以下の点について自分なりの「軸」を作ることが重要です。

1.なぜ公務員を目指すのか
2.なぜ広域自治体を選ぶのか
3.なぜ東京都を選ぶのか
4.やりたいことは何か

これらの軸をしっかりと作り、その上で面接に臨むことで、自己を適切に表現し、確信を持って自己PRを行うことが可能となります。

以上が東京都の公務員試験の面接対策の概要です。しっかりと準備を進めて、試験に臨みましょう。

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【都庁志望者必見】面接徹底対策